2014年9月22日月曜日

くまさんがついてくる♪








クマ大量出没中 ある日、人里で出合ったときの心得
http://www.asahi.com/articles/ASG9M5677G9MUTIL035.html

 今年は山の実りが少なく、クマと出会うことが多くなるだろうとのこと。もし出会ったなら、極真空手の達人でもない限り、すたこら逃げるにしくはない。
 しかし、ただまっすぐ走ればすぐに追いつかれる。やつらは図体がでかい割に足が速い。ドーピングしたベン・ジョンソンでもちょっと逃げ切れないくらいだ。
 上掲記事にはないが、クマから逃げるときには、ひとつのコツがあるそうな。
 とにかく走りながら物を投げる。出来るだけキラキラ光るものや、かわいい音がするものがいい。投げるのはクマに向かってではなく、斜め後の道からそれた所に投げてやる。するとクマはその投げられたものが何なのか、かならず確かめにいく。なんで確かめにいくかというと、それこそがクマの性、野生の本能、好奇心はクマをもそらす、というか、動物ってなんか落ちてくるととりあえずにおいを嗅がずにいられないでしょ、あの性質を利用するのだ。
 出来るだけジグザグに走りながら物を投げ、うまいこと人里に出られればセーフ、てわけ。
 ただし、ほんとに効果があるのかどうかはわからない。まあ、上手くいかなかったらその人はクマのディナーになってるから、こっちに文句を言ってくることもないだろうけど。


 じゃあなんでそんなあやふやなことを書いたかというと、この「クマから逃げる方法」で、ちょいと思い出すことがあるからだ。
 それは、「呪的逃走」
 民俗学や人類学に詳しくなくても、諸星大二郎 のマンガを読んだ人ならご存知だろう。
 古事記において、イザナギが黄泉の国から逃げるとき、髪飾り、櫛、桃の実を投げ、イザナミと黄泉醜女(ヨモツシコメ)を足止めし、そのスキに逃げ去った……というのが代表的な話だ。
 つまり、いろんなものを投げて魔物から逃れるというのは、神話的な構造云々とか関係なくて、ただ猛獣から逃れるための知恵が反映されてるだけなんじゃないの?てこと。昔々、自然てものは人間にとって神聖かつ驚異なものだったからね。
 意外と神話にある不思議なあれこれってのは、単に昔の人間の生きる知恵だったりするのかもしれない。


オンゴロの仮面 (少年チャンピオン・コミックス マッドメン・シリーズ)

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