古書比良木屋のブログ: パトリス・シェローが死んでしまったというのに『王妃マルゴ』について上手く書けない

2013年10月9日水曜日

パトリス・シェローが死んでしまったというのに『王妃マルゴ』について上手く書けない

　French Director Patrice Chereau dies at 68
http://www.bbc.co.uk/news/entertainment-arts-24441598

　パトリス・シェローが亡くなりました。
　

　本当ならここで、あの『ニーベルングの指輪』の演出についてひとくさり、といければいいんでしょうが、音楽の部分しか聞いてないんで、ちょっと語れないんです。指揮はブーレーズでした。いっぺんDVDで観てみたいとは思っているんですが……高くて。

王妃マルゴ無修正版 [DVD]　

　なので観たことのある『王妃マルゴ』の方を……と思ったけど、こっちも主役のイザベル・アジャーニ目当てで観に行ったので、さっぱり印象に残ってない。かなり観る側に不親切な映画というか、フランス人しか相手にしてないよな、これ、な感じ。「サン・バルテルミーの虐殺」について基本的な知識がないとまったくついていけない、そんな映画でありました。あ、イザベル・アジャーニは相変わらずあやしく美しく、たいへんよろしゅうございました。ついでに原作の方でデュマ父が書いた「マルゴ」って、ナポレオンの妹がモデルだと思う。似たようなエピソードがあるし。

　追悼エントリーなのになんだか頭の悪そうなことしか書けなくてもどかしい限りなんですが、なんでわざわざ書いているかというと、この人の仕事のいくつかは、「いつかは観てみたいなー」と思いつつ果たせていない、積み残しの宿題みたいになってるからです。そしたらご当人が死んでしまった。六十八歳って、ちょっと若いですね。ご冥福をお祈り申し上げます。
　以下、積み残しの宿題の数々。